「とあるニートの日常」の主人公はなぜブログで稼げなかったのか?

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皆さんはあるWeb漫画をご存じでしょうか?その名も「とあるニートの日常」

主人公は「仁井透」、まさにぼくと同じ三十路ニートです。この漫画はニートである主人公のくだらないぼやきから始まり、そこから次々と彼の何気ない日常が描写されていきます。

そしてこの漫画の面白いところは途中で物語が分岐すること。主人公は時に人生において重要な選択をせまられるのですが、その選択肢それぞれに個別ルートが存在、漫画もそれに応じて分かれていきます。

そのルートそれぞれにちょっとした事からとんでもない事まで、次々面白い出来事が入り込んでくるため、本当に読み進むのが止まらないんですよね。

大きなルートは全部で3つ

この漫画の大まかなルートは「とあるフリーターの日常編」、「とある???の日常編」、「とある犯罪者の日常編」の3つで、どれもいまだに続編が更新され続けています。

この中でいちばん多く更新されているのが「とあるフリーターの日常編」、いわば正規ルートみたいなものでしょうか。

そして読む順番ですが、サイト上から順の「フリーター編→???編→犯罪者編」が無難です。ごっちゃになっても分かるようにはなっていますけどね。

問題のシーンは「とあるフリーターの日常」にて

さて今回注目する場面はとあるフリーターの日常の一場面。「主人公がブログでひと稼ぎしようとするが、紆余曲折あってあきらめる」という展開に関してです。

ちなみにこの作中のブログがきっかけで主人公に恋人ができたり、炎上で私生活がめちゃくちゃになったりなんてのは全くありません。メインの本筋とはほとんど無関係なので、ここで読んでもネタバレ的には大丈夫だと思います。

主人公、ブログ作成を決意

さて、ここからは実際に漫画を見ていきましょう。

 

「とあるフリーターの日常49」よりⒸダイイスケ

フリーターである主人公は父親の月収を追い越そうと画策、その手段として副業に目をつけます。

とあるフリーターの日常49・50よりⒸダイイスケ

元手が無い主人公、ホームページの広告収入に目を付けます。

とあるフリーターの日常50よりⒸダイイスケ

稼げる人はかなりの額を手にしていると知り、HP作成への憧れをつのらせていきます。

とあるフリーターの日常50よりⒸダイイスケ

ネット副業は甘い世界ではないと学びつつ、いざ行動に移す主人公。ホームページ形式は難しそうなので、ブログ形式を選択。

とあるフリーターの日常50・51よりⒸダイイスケ

ブログのジャンルをどうするか悩むも、結局思いつかず。ひとまずブログの開設だけ終えます。

 

とあるフリーターの日常51よりⒸダイイスケ

ゲーム会社でアルバイトをしている主人公、ブログの題材にゲームを選ぼうとするも守秘義務等の関係で断念。とうとう「自分には武器になるものが何も無い」と気づいてしまいます。

とあるフリーターの日常52よりⒸダイイスケ

しばしの現実逃避ののち、あいさつ程度の記事を更新して就寝。翌日初日のアクセス数を確認するも、訪問者は自分のみ。ブログは早くも放置状態に。

そしてこの後しばらくブログは放ったらかしのままです。その間主人公はプロゲーマーへの憧れを強めていきますが、こちらもすぐ断念します。

主人公、しばらくしてブログ再開

とあるフリーターの日常72よりⒸダイイスケ

プロゲーマーの夢をあきらめたのをきっかけに、ブログを再開する主人公。その直後、有名人のブログをのぞいたのが火種となりようやくブログ熱へ火が付きはじめます。

とあるフリーターの日常73よりⒸダイイスケ

さきほどの有名人ブログからちょっとしたズルいテクニックを学びつつも、正攻法での更新を決意。訪問者もシックリマンシールのおかげで二桁間近に。

そしてこの後ブログで「シックリマンシールにはプレミアがついてますよ」とのコメントを発見。シール2枚をオークションにかけ、1万円以上の臨時収入を手に入れます。

とあるフリーターの日常76よりⒸダイイスケ

そのことについて記事にするも、こちらのほうはイマイチなようす。

 

その流れで仕事に追われる人らについて考えこむ主人公。主人公のこういうやや哲学的な思考シーンはよく出てきまして、それがまたこの漫画を面白くしているんですね。

そしてその思考について、ひと通りブログに書こうとする主人公。

とあるニートの日常77よりⒸダイイスケ

結果その記事にはコメント付かず。そしてその直後、「誰も見に来ないブログに意味は無い」ついにブログを閉鎖してしまいます。

ブログは4月の下旬に開始され、5月下旬~6月上旬くらいに閉鎖されました。そしてこれ以降彼のブログは再開されず。

結局彼はブログに広告すらつけずに撤退、ブログへの夢はここで潰えたのでした。

いったい彼のどこがダメだったのか?

ここからは彼のダメな部分を具体的に指摘していきます。まずは一番ダメだった点。

いちばんの問題点

朝目覚めて、まずはアクセス数のチェック。しかし実質的なアクセスは0でひどく落ち込む、という場面です。

ここは最初に一通り見た画像でも分かりますが、なんとブログ開設翌日の出来事です。ブログを作ったばかりなのにもかかわらず、人が来ないことに軽く絶望しています。

これはハッキリ言って論外です。確かに楽天ブログ、はてなブログなんかでは公式サイトで新着記事が紹介されたり、すぐGoogle等の検索に表示されやすかったりでブログ開設したてでも多少人が集まりやすいです。

しかし仮にそれを考慮しても、初日にアクセスが無いからといってショックを受けるのは少しどうかと思われます。

特にレンタルブログサービスに頼らずにブログを立ち上げる場合、最初の1ヶ月全くアクセスが無いなんてのは普通です。必死になって記事を更新するもニューヨークやインドからの謎アクセス以外は自分しか訪問してない、なんてのも十分あり得ます(実話)

ブログは必死こいて更新した結果3ヶ月~半年でようやく伸び始める、とよく言われます。彼が犯した最大の間違いは「立ち上げたばかりのブログに期待しすぎた」点です。

ダメな点、ふたつ目

ブログ作成を決意するも書く題材が思いつかず、とりあえずブログの開設だけすませる主人公。とは言えここはあまり問題ないでしょうか、ひとまずブログを作らないと何も始まりませんし。

ただあまりにも先行きが漠然としすぎていて、ちょいと黄色信号ですね。

そしてこの後主人公は先ほどの場面へ。ブログしたてで人が来ないことにショックを受けるんです。そのあげく、いきなりブログを放置します。

ブログ始めたてと言ったら普通は何かと更新しまくる時期ですよね……なのに彼は書くことが何もないからといきなり放置をかまします。

ふたつ目の間違いは「いくらなんでも書くこと無さすぎ」な点にあります。

ダメな点、3つ目

実際に彼が投稿していた記事の本文に注目してみましょう。

 

彼が書く記事を見てみると、ほとんどが単なる日記です。せいぜい写真を貼るくらいで、あまり凝った記事は作っていないのだと思われます。

Googleは価値あるコンテンツを評価し、検索で優遇します。見る人のためになりそうなページを検索結果の上のほうに表示しやすくするんですね。なので稼ぐ人は皆見る人に情報提供をするような形で記事を書きます。

その点において、ただの日記をひたすらあげていくというスタイルだとちょっと厳しいかと思われます。おそらく記事ひとつひとつの文字数もそんなに多くないんじゃないかと。これじゃあなかなか他のブログに差はつけられないですよね。

なので3つ目の間違いは「記事の内容が薄すぎる」点です。とは言え更新しないよりかははるかにマシですが。

まとめ

  • とあるニートの日常の主人公、ブログに初めから期待しすぎ
  • 書く題材がいくらなんでも無さすぎ
  • 記事の内容が薄すぎ
  • ブログ諦めるの早すぎ

結局は「下調べが甘すぎた」という結論に達するのかもしれません。仁井透がブログを始めた当時は、今ほど情報も出回ってなかったというのもありますけどね(2007年12月フリーター編開始)。

一応彼のやり方でも長く続けていけば小遣い程度には稼げるかもしれませんが、主人公の元々の目的は「父親の月収を超える」です。しかしそのためにはブログで月40万必要、間違いなく修羅の道……

そもそも彼はブログのネタ出しに苦労していたようですが、それこそ彼のバイトであるデバッカー(ゲームのテストプレイをする人)について紹介するのが一番だと思うんですよね。なんでやらなかったんでしょう、守秘義務違反を避ける自信がなかったのかな。

とにかく、この漫画は主人公のこういった日々のガムシャラな努力が本当に楽しめる作品となっております。自信をもっておすすめできる漫画なので、ぜひともすべて通して読んでみてください。全編無料のWeb漫画です。

さて最後に、一度貼ったものですが漫画の内容で痛いほど共感できた部分があったので紹介します。

とあるニートの日常52よりⒸダイイスケ

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