どうも、丹内です。この記事では2014年秋アニメ「SHIROBAKO」の名言を30個ピックアップし、ランキング形式で紹介していきたいと思います。
いつものようにどれもぼくが勝手に選んだやつですが、よろしければ最後までお付き合いください。それでは早速第30位からどうぞ!
SHIROBAKO名言ランキングBEST30
第30位
「どういう事かね茶沢君」「なーーーー!それはですね、一々面倒って言うか先生のご負担を少しでも減らそうとわたくしが盾になって先生をお守りしようと変な話…」
悪徳編集者、茶沢信輔のずさんな仕事っぷりが原作者にバレるシーンです。それまでひたすらムサニの妨害役に徹していた茶沢でしたが、23話まで来てようやく痛い目を見ることになりました。
第29位
「円さん」
演出の円宏則との大喧嘩のあと社長から諭された平岡大輔は、そのまま円さんのデスクに向かいます。周囲は不安そうに見守っていましたが、平岡の口からはあっさりと謝罪の言葉が。
さすがにこの時は自分に落ち度があると強く反省したみたいです。まぁ元はといえば平岡の「俺に八つ当たりされても困ります」という的外れなブーメラン発言が発端ですからね。
第28位
音響監督「水買っただけ?」京子「えっと…はい、今日はそうです」音「ペットボトルは?」京子「もう捨てちゃいました」音「はい、もう一度」京子「あ…もう、捨てちゃいました」
初アフレコで入れ込みまくり、オーディション時のような実力が出せなかった鈴木京子。そんな彼女へ稲浪音響監督は一見なんてことない日常会話から、自然とベストな演技へのヒントを導き出します。
何百回とアフレコをこなしてきたであろう音響監督の経験が光る名アドバイスでした。
第27位
「安心しました、小笠原さんも辛い時期があったんですね」
ゴスロリ様(小笠原綸子)がゴスロリ服を着ることになった経緯を話すシーンです。いまは堂々としていて気丈なゴスロリ様も、かつては井口さんと同じような悩み(初キャラデザでリテイク連発)を抱えていたようでした。
第26位
「田野倉さんです」「逃げたな⋯」「ええっ!」
平岡「田野倉さんならアタクスに入ってんじゃないの?」
それまで他のメンバーと一切連携を取ろうとしてこなかった平岡大輔。
しかしタローと飲み会で打ち解け合ったり、瀬川さんに担当を外されそうになったのを宮森に救われたり等の出来事を経て、最終話では見違えるように成長した彼の姿がそこにありました。
第25位
「原画は久しぶりだったので衰えを感じました」
普段やらない原画作業で衰えを覚えたゴスロリ様。しかしそれを杉江さんに話すと「40年早いよ」と一笑に付されてしまいます。
40年50年とアニメの仕事を続けてきた杉江さんにしたら、ゴスロリ様が感じる衰えなど衰えのうちに入らないんでしょうね。
そしてこの場面では珍しく杉江さんの少し厳しい一面が見られるのも面白いです。杉江さんはゴスロリ様に技術的指導をしてきた、言わば師匠的人物なんでしょうか。
第24位
「君ぃ制作何年目?」「まだ1年も経ってないです」「頑張って続けてよ~ (略)ま、中々プライベートな予定も立てられないから大変だとは思うんだけどさぁ~」「ですよねぇ~」
第10話で宮森に「仕事は続けないと面白くならない」とアドバイスするサワラスタジオの河野幸泰。この直後に宮森は良い表情で「ハイッ!」と返します。
一見よくあるアドバイスにも見えますが、一方でこのときの藤堂美沙はやりがいのない仕事内容が原因で早いうちに会社を辞めようと考えている真っ最中でした。
車CG会社の社長もそうですが、藤堂の早期退職に関しては様々な視点から助言めいた発言が飛び出るおかげで、イチ視聴者のこちらも色々と考えされられます。
第23位
「『そこに辿り着ければ いい仕事をしたという高揚感と満足と誇りが手に入るはずだ』みんなそう信じて、惜しみなく働いている 人生の多くの時間を作品に捧げてる」
第23話にて苦労して仕上げた三女最終話の脚本がボツになり、(ぷる天を除いて)過去最大級に万策尽きかけていた木下監督。そんな彼を丸川社長はこのセリフで激励、みごとモチベーションを取り戻させます。
最初の頃は料理しかしていない印象の社長でしたが、この頃になると優秀なモチベーターとしての姿もすっかりお馴染みになっていました。
第22位
「すみません…本っ当に助かりました!」
9話で舞茸しめじは監督にえくそだす関連の質問を次から次に投げかけましたが、それがえくそだす最終回の大まかな脚本、ひいては絵コンテ完成の大きなきっかけになりました。
この最終回の絵コンテは本編でも相当長い期間難航していましたので、舞茸さんのやったことは文句なしの超ファインプレーです。
にもかかわらず「ただキャッチボールをしに来ただけ」の一言を残してすみやかにその場を去る舞茸さん。デキる男は去り際も完璧でした。
第21位
「杉江さんは基本があるから描けるんだよ 見たこと無い?茶髪のアンとかサンバの冒険とかアンデスチャッキー」「あります!チャッキー! 一番大好きなアニメです!」
一部から終わった人扱いまでされていたムサニの杉江さん。
しかしその正体は宮森が好きだったアンデスチャッキーにまで関わっていた伝説的人物でした。その腕前は大御所アニメーターの菅野光明にすら「杉江さんは天才」と評されるほどです。
SHIROBAKOは「それまでくすぶっていた人物へ、ここ一番で最高の活躍どころを用意する」演出が本当に上手いと感心させられます。
第20位
「ウチはまだ創立して10年に満たない会社だ」
この後「そのおかげで安定して仕事を貰えている 社員も50名に増えた 50人に毎月毎月給料を払うのは、大変な事なんだよ」と続きます。
一人の若き社員(藤堂美沙)の悩みに対し、社長は経営者目線で自身の大変さを訴えかけてしまったためか、結果的に藤堂を引き留めることはできませんでした。
しかしこのセリフは厳しいアニメ業界で生き残ってきた社長のたくましさが詰まっている感じがして個人的に大好きです。
第19位
「免許証、名前!」「興津由佳 アニメーション制作」
上高地テレビへ三女最終回の白箱を車で届けることになった興津さん。かなりトばしていたせいか、数台のパトカーとカーチェイスをしながらの道中となりました。
この名言ですが、銃を構えた警察官らがテレビ局を出たところの興津さんに放った言葉です。ここで"8年ぶり"とあるので、「元制作進行の彼女は8年前もオンエアテープを同じ場所へ届けていた」ことが想像できて面白いです。
第18位
「すみません、これから急いで戻ります!」「分かった」
仕事に対しとにかくいい加減な高梨太郎。しかしアニメ後半では、その底抜けの明るさからくる空気の読まない発言に和まされることも多かったです。
第17位
「よかねぇよ!」
キャスティング会議(14話)での枕田強の発言なんですが、途中明らかに不自然な箇所がありました。
なんでもここはアフレコを先に行い原画を後から描いたそうで、台詞を噛んだ部分もそのまま生かされているとのこと。面白過ぎる試みですね。
第16位
「確かに、ちょっとあの時はトばしてたよね~」「はい⋯」
早く描くことを意識しすぎた結果瀬川さんにリテイクを喰らい、一時期は「瀬川さんに絵を嫌われている」とまで思いこんでいた安原絵麻。
しかしその後井口さんの機転がきっかけで難しい猫の作画を乗り越え、それを瀬川さんに面と向かって認められました。SHIROBAKOの苦労が報われるシーンはもれなく全てが名場面です。
第15位
「宮森さんが仕事を振ってくれなければ、僕はムサニのお荷物で終わるところだった」「お荷物だなんて、とんでもないです!」
今風の萌え絵が描けず、社内では萌えアニメの仕事を一切振られていなかった杉江さん。しかし馬が躍動するシーンの作画を宮森に命じられた事がきっかけで、後輩のために作画のワークショップを開こうとするまでに至りました。
ムサニのお荷物であることを気にしていた彼が、自分にもまだやれることがあるんだと嬉しそうに語る姿にこちらの胸も熱くなるばかりでした。
第14位
「でも現にこうやって、3Dの奴らに仕事取られて!」
後輩へ「俺たち絵描きが歩み寄って、3Dアニメーターの使うツールの長所も短所も知って、彼らと協力して アニメの質を上げていくんじゃないのか?」と諭した北野三郎。
しかしそれでも「3Dには味も情緒も無い」と食い下がる遠藤らに対し、この発言で一喝。これらのやりとりは、のちの遠藤と下柳との早期和解に一役買ったと思われます。
第13位
「お! 藤堂さんイイねぇそのジープのタイヤ!」「前の会社でずっとタイヤをやってたんです」
新しく入ったCG会社の先輩にタイヤのモデリング技術を褒められた藤堂美沙。その直後の彼女はハッとした表情を見せ、週末行われた5人の食事会でも「無駄な事は無いんだなって思って」と振り返ります。
タイヤ作りは心底うんざりし恵まれた環境を手放すほど辛い作業でしたが、報われる瞬間は確かにあったようです。
第12位
「そうやって気が付いたら40年 人生って不思議だよな、」
このあと「俺さ、自分の進む先が最初から見えてたわけじゃないんだ 気が付くと今ここにいる、それだけ」と続きます。宮森の「大倉さんって美術のお仕事40年やってらっしゃるんですよね」に対する大倉正弘の返答です。
ちょうどこのときの宮森はやりたいことが見つからず悩んでいた時期です。そんな中、大倉さんは「進む先が分からずとも、ただ進んで行けばいろいろな出会いや新たな世界が見えてくる」と宮森にやさしく教示してくれました。
第11位
「原作者が何も言ってくれないからと言って、そのすべてを井口さんに丸投げするのは仕事を放棄しているのと同じです」
「それではあんまりではないですか 井口さんを抜擢したのなら、ちゃんと相談に乗ったり、アドバイスしてあげてください」「確かにその通り 申し訳ない」
キャラデザがうまくいかずに悩んでいた井口さん、しかし木下監督ら上の人間はそれをサポートしているとは言い難い状況でした。そんな状況にとうとうゴスロリ様が怒ってしまい、監督とナベPまでを並べ説教します。
言葉遣いそのものはかなり丁寧でしたが、内ではかなり怒っているというのが説教の内容から伝わってきます。彼女の後輩想いの一面がよく表れた名シーンに思いました。
第10位
製作時間に余裕がない時期にもかかわらず、あるぴんのとある場面の表情にリテイクを出す木下監督。
その理由について彼は「万感のぉありとあらゆる感情と時間と物語がこもってるわけよぉ!」「心ん中はぐっちょんぐっちょんのドロッドロな訳よぉー!」など、とにかく全力で熱弁。
しまいにはアニメーションの真髄について語り出すまでに発展します。監督のアニメづくりに対する並々ならぬ熱意を感じさせる名シーンです。
第9位
「私たちは!」「これからも精一杯!」「アニメを作り続ける事を!」「誓いま!」「す!」
第1話冒頭で出てきたこの謎セリフですがまさかの最終回ラストシーン、第三飛行少女隊の打ち上げパーティにて再び5人揃った姿で再現されます。
「成長した5人が同じ作品でまた一堂に会する」というこの上ないハッピーエンド、全話鑑賞後の爽快感は本当にとてつもなかったです。
第8位
制作が危なくなったとき本田さん(本田豊)が事あるごとに言い放つセリフです、初登場は第1話。
「アニメの制作が追いつかなくなって延期した」を一言で表すのに便利すぎるおかげか、アニメファンの間ではもうすっかり定着してしまいました。
第7位
「政治的なキャスティングは必ずバレます そしてそれは断言できますが、作品にプラスになることは無い 絶対にです」
「一方で鈴木京子さんの経験の少なさが不安と言う意見も理解できます その時は……」
第三飛行少女隊の主人公声優を決める会議にて、自分たちに都合の良い声優をゴリ押ししようとする出資者サイドたち。
そんな彼らを説得したのが稲浪監督の発したこのセリフです。この発言にはさすがの枕田たち3人も、一言も言い返せませんでした。
第6位
(私は大丈夫…… だから、約束してありあ 一緒に子牛を見つけに行くって)
「私には……やりたい事なんて無い これから見つけられるかどうかも分からない」
三女の主人公ありあが飛べなくなった理由を探すのに苦労していたムサニ制作陣。最終的に「ありあは皆がやりたいことを援護するためにもう一度飛ぶ」という結末に落ち着きました。
このセリフの本当に面白い部分は、本編が進むにつれ宮森がやりたかった事と一致していくところですね。
第5位
「杉江さんの本気の原画が見られるのですから、問題ありません」「けどこういう萌えモノやりたがるかな…」
「私頼んでみます」
第12話、宮森あおいのセリフです。宮森はこの直前、大物アニメーターの菅野に「この仕事はお前にしかできないって言われたいんだよね」と言われたばかりでした。
そして彼女はそれを即座に杉江さんの説得へと活用します。その結果説得はすみやかに成功、宮森の制作進行としての有能さが発揮された名シーンです。
第4話
「すごい人ばっかり映ってますね!」「別にすごくないよぉ」
アニメ作りに振り回されつつ、何十年もやりたいことを続けてきた丸川社長。その結果が「気が付いたらこの年になってた」ですから、ここまでただひたすら突き進んできたというのがよく分かります。
またこのセリフの少し前に、矢野が平岡との会話で「たまにいるよね、何十年もずっと夢が覚めてない人」と話す場面もありました。
今は現場作業に携わっておらず料理ばっかりの社長ですが、まさにこの「何十年も夢が覚めてない人」の具体例だったとは驚きです。
第3位
「それを含めたら何十万人という人 何年、何十年と言う時間がつぎ込まれて 見てくれる人の感想や思いも全部合わさってアニメは出来上がってるんだなぁと」
最終回24話で登場した宮森のセリフです。この後「だから、これからもずっと人の心を明るく照らしていきたいと思います!」と続きます。
三女アニメの打ち上げパーティにて宮森はアニメ作りの総括とも言えるような、SHIROBAKO最終話にふさわしい演説を叩き出してきました。
しかもこれは急きょ乾杯のあいさつを命じられた際の言葉、つまりぶっつけ本番のスピーチです。そこでアニメ制作者・鑑賞者をロウソクの火に例え「その受け継いだ炎で人々を照らしていきたい」ですから、宮森はここぞという時の演説力も確かですね。
第2位
みどり「なんか本当にヒャーって感じで!」絵麻「ヒャー……?ブルブルじゃなくて?」
み「ヒャーっすよ!だって去年の今頃なんて、自分がアニメの制作に関われるなんて夢にも思ってなかったんすから」絵「りーちゃんは怖くないんだね…… 」
「何言ってんすか絵麻先輩!」
アフレコ台本用の絵コンテを任され、それを張り切って書き上げていく今井みどり。その責任重大な仕事内容に「ビビるよね…」とこぼした絵麻でしたが、当のみどりは楽しさのほうが圧倒的に上回っている様子でした。
確かに絵麻は新人ながらアニメーターという目標を達成しているのに対し、みどりはまだ脚本家見習いという立場の違いはあります。
しかしそれでも失敗した時のことをまったく恐れていない、ガムシャラにもほどがあるこの発言を聞いた時はかなりの衝撃が走った覚えがありました。
第1位
ルーシー「ありあさんたちが戦って守る世界で、私は沢山の子牛を育てるの!」ありあ「私たちが戦って……守る世界……」ル「それが私にできること、それが私の…夢だから!」
ありあ「戻る……このすべてを守るために……」
ルーシー「ありがとう、ありあさん 今、わたし…」
三女本編にてありあが「一緒に子牛を見に行く」と約束したキャサリンでしたが、終盤で無念の戦死。
しかしその後原作者との打ち合わせを経て、その願いは妹のルーシーに受け継がれます。ただでさえここは「亡くなったキャサリンの願いが受け継がれ、ありあが再び飛ぶことを決心する」というエモいシーンです。
しかもそのルーシーの声優にとうとう坂木しずかが抜擢。彼女がアフレコの現場に現れた際は宮森もあっけにとられた様子でした。
しかもそこへ「願いに近づいた」という、声優見習いとして長い間苦労していたしずか本人と被らざるを得ないセリフです。この光景には宮森の涙腺も大崩壊を余儀なくされていました。
SHIROBAKO全24話の中で一番の名場面はぶっちぎりでここだと強く思いました。
さいごに
というわけで栄えある第1位はずかちゃんの「少しだけ、夢に近づきました!」でした。今回は1位を決めるのにほとんど迷わなかったです、それだけこのシーンのインパクトが凄まじかった証拠でしょうか。
ただセリフが無かったので今回入りませんでしたが、16話ラストでキャラデザの完成したありあがこちらに向かって敬礼するシーン。ここの場面も本編では2番目に大好きです!
名言ランキングは以上になります、そしてこのあとはSHIROBAKOの迷言ランキングもあげていく予定です。SHIROBAKOはギャグシーンのキレも半端ないので、こちらの方も作り甲斐がありそうな予感がします!
↓この記事の続き(迷言ランキング)
↓ひとつ前の名言ランキング
コメント