どうも、丹内です。ぼくはとある時期からイケメンだらけのアニメを見る機会が増えました。そうです、アニメ版ダイナミックコードのせいです。
第二のダイナミックコードが放映された際、その波に乗り遅れないよう常にアンテナを張り巡らせているわけです。元々そういった女性向けアニメを見ることはちょくちょくありましたけどね。
しかし女性向けとは言っても、いかにもまともそうなアニメは選択肢から外します。人気少女漫画が原作のアニメや、正統派ラブコメアニメなんかがそうでしょうか。
なのでそれこそダイナミックコードのような、イケメンが多めで脚本自由度の高そうな新作アニメがあったら第1話を積極的にチェックします。ぼくは1話切りをそんなにしないタイプなので、たいていそのまま最終話まで見終えます。
そうこうしているうちに、自分の中にダイナミックを期待して見たアニメのレパートリーが増えてきました。なのでこの記事でそれらをいっぺんに紹介、ダイナミックコードに近かったのか・そうでなかったかの参考にできればと思います。
ダイナミックコードの穴を埋めてくれるかもしれないアニメ
まずずっと探し求めてきた第二のダイナミックコードですが、無かったです。……まぁそこは想定内、そう簡単に世に出るはずもありません。
なので今回紹介するのは一貫してダイナミックコード"らしき"アニメになります。どれもぼくが勝手にダイナミックを期待して見始めた作品です。
- 設定や登場人物に狂気を感じる作品(制作側が意図した狂気も含む)
- 単純に雰囲気がダイナミックコードに似てる作品
「世界観やキャラが狂気じみてる」ことが最も重要ですが、「雰囲気がダイコーっぽい」のも取り上げるべき要素としています。なおかつほとんどがダイナミックコード放映後※のアニメです。 ※ダイコーは2017年秋アニメ
なのでダイナミックコード本来の楽しみ方である「クオリティが低すぎて逆に面白いアニメ」は今回出てきません、そちらは後ほど別で記事にする予定です。
という訳で、ここからは該当アニメの紹介です。なおぼく自身男性ですので、「男性が見て楽しめるか否か」は重視しています。ただし多少のBL展開は容認する派です。
1.フットサルボーイズ!!!!!
このアニメは「舞台はフットサルが人気の世界。その競技に魅せられた男子高校生たちが、フットサルの大会でより高みを目指すために奮起していく」という作品です。要するによくあるスポーツ系部活アニメになります。
そしてこのアニメ、第一話の冒頭で登場人物がド派手な必殺技を繰り出します。フットサルの試合中に。
なのでこの時は"狂った世界で全力のフットサルを繰り広げる、テニスの王子様的ネタアニメ"として期待を寄せたのですが、この後出てきたフットサルパートはむしろ普通寄りでした。
第1話でコテコテの不良達とおこなった試合ではいくつかイレギュラーもありましたが、大会が始まってからは相手チームと普通のルールに乗っ取って点を取ったり取られたり。
たまに味方メンバーが壁にぶつかることもありますが、基本的には大きな盛り上がりもなく試合が進んでいくんです。そして時々思い出したように必殺技が繰り出されます。
そして盛り上がりに欠けるのは日常パートでも同様でした。全話見ましたが、特にこれといって印象に残ったシーンもありません。
なのでこの作品は「第1話がいくらか頭のおかしい展開だったので期待するも、結局はよくある凡作アニメ」という評価に落ち着いてしまいました。
ただ登場人物同士の薄い会話が、たまにダイナミックコードの空気感と被る瞬間があったり。しかしそれもやはり1話がピークな気もしますが……
フットサルボーイズの見どころ
ただ突き抜けているところもいくつかあり、まずひとつが「チームメイトの一人、主人公のライバルポジションのキャラがかたくなに味方へパスを出さない」という部分です。
本来ならばここは評価が下がる要素にも見えますが、「このチームメイトのパスを出さないくだりがあまりにもあまりにも長すぎるため、逆にネタのひとつとして昇華できている」気がしました。
それと他の良い部分が「低予算らしき中でも作画の頑張りが見受けられる」という点です。
このアニメはあまり作画に重きを置かれておらず、「グリングリン動かして登場キャラの生き生きとしている様を魅せる」なんてシーンはあまりありません。
しかしそんな中でも登場キャラの顔が大きく崩れる事はありませんし、明らかに人間とかけ離れた動きなんてのも出てきません。なので「最低限かっこいいキャラは見たい」というハードルはクリアしています。
また、試合中たまに挟まれる足技の描写※にハッとさせられる事も何度かありました。マルセイユルーレットのところなんか特に見事です。 ※ただしそういうシーンはやはりというか使い回される
おまけにこの作品は見ていて不快に感じる瞬間や、悪い意味でのツッコミどころのあるシーンがかなり少ないので、キャラや中の人目当てで見る分には特に問題ない作りになっています。
なのでフットサルボーイズ、ダイナミックコード成分を補充するのには適していませんが"公式サイトを見てキャラデザインがツボに入ったなら少し様子見してもいいかも"くらいは言える出来に思います。
ただそれだけに、男性視聴者がいまさらこれを見始める理由は無いかもしれません。この後に挙げるアニメを優先して見ていったほうがいいかも。
- 面白さ: 2 (最大が5)
- ダイナミックな雰囲気: 3
- なんだよこれ…度(狂気度): 2.5 (計算80%,天然20%)
- 芸能人みたいにイケメンだぁ: 3
- おっほ^~度(男性向け要素): 1
- 総合おすすめ度: 1.5
2.Fairy蘭丸
このアニメは「精霊的存在の男子5人が愛著(あいじゃく)を集めるため、訳もわからないまま人間界で悪者をやっつけていく」という作品です。
基本的には1話完結、「前半パートで悪い人間とそれに苦しめられる人間が描写され、中盤から終盤にかけてその悪者を精霊がスタイリッシュ成敗する」という時代劇のような構成になっています。
第1話の序盤で難解そうな設定や用語を次々あびせられるため、最初は話についていけるか心配でした。しかし先に挙げた分かりやすい構成が終始続いたおかげで、頭を悩ませることなく最後まで楽しむことができたように思います。
残念ながらダイナミックコードのような意図しない所の狂気は少ないですが、その代わり制作側が意図的に用意した狂気は随所で感じる事ができます。第1話だけでも、
やたら筋肉の描写が精巧な変身シーンや、
変身シーンの後にガッツリ入る歌謡曲、他にも歌詞が独特すぎる校歌など盛りだくさんです。
養殖モノの狂気とは言え、予測不能な展開・演出を楽しむことは十二分に可能となっています。力技じゃない普通のギャグシーンで普通に笑えるのも良かったです。
ただしこの独特な作風、合わない人にはかなりクドく感じるかもしれません。しかしそのぶんハマる人はハマる可能性も秘めています。
なのでこの作品は「ダイナミックコード要素はかなり薄く作風も人を選ぶが、分かりやすい話の流れとたまに挟まれるギャク・狂気要素が楽しいアニメ」に思いました。もし気になったら「第1話を見て、そのノリが気に入ったら視聴を継続する」というスタイルで問題ないはずです。
ただ個人的に見ていて無視できないどうしても気になる部分というのがひとつあり、それがもったいない点でした。
Fairy蘭丸の気になった点
元々このアニメは見る人を選ぶような部分が第1話から多かったように思います。
- なんとなく古臭く感じる演出
- 露出度の高い男性キャラ&これでもかというほどの筋肉描写
しかしこの辺りはこの作品の個性とも言えますし、実際ぼくも大して気にはなりませんでした。問題の要素というのが、「悪人の描写がとにかく生々しすぎる」という点です。
このアニメは基本「退治される用の悪い人間(いじめの主犯やパワハラ上司)」と「退治を依頼する一般人」が登場し、前半パートはとにかく前者が後者をいじめ倒します。
ところがその悪人パートがとにかくリアルで生々しく、割と長い時間をかけて描写されます。
その割に悪人が退治されるシーンとその後日談は結構あっさりしているので、前半に感じたモヤモヤが完全に晴れないままアニメが終わる事も一度や二度ではありませんでした。
本編視聴中どうしても気になった点といえばこれくらいでしょうか、狂った演出が好きなら男性でも楽しめる可能性は十分秘めています。
- 面白さ: 3.5
- ダイナミックな雰囲気: 2
- なんだよこれ…: 4 (計算90%,天然10%)
- 芸能人みたいにイケメンだぁ:3
- おっほ^~: 3.5
- 総合おすすめ度: 3
3.ヴィジュアルプリズン
このアニメには3組のヴィジュアル系バンドが登場、その主要メンバーは全員ヴァンパイアです。彼らは年に一度のヴァンパイアの祭典「ヴィジュアルプリズン」で強大な力を授かるべくお互い競い合っていきます。
そしてこのバンドというのが下積みから始まる訳ではなく、もうすでに彼らは超人気アーティストです。またバンドアニメということもあり、もちろんライブシーン(3DCGモデル多用)もよく挿入されます。
……もうこの時点でピンときているかもしれませんが、設定だけならかなりダイナミックコードです。ヴィジュアルプリズンを最終目標にするこのアニメ同様、ダイコーもクリスマスライブを目標に皆が切磋琢磨していきますからね。
実際、ヴィジュアルプリズン第1話では登場人物同士の会話もかなり少なめで、代わりにPVをこれでもかというほど多用する流れも両者そっくりです。
しかしダイナミックコードに比べると、おかしな演出や謎会話がかなり少なめで狂気感に欠けます。
それに2話以降は突飛な演出なんてのもすっかり消滅し、ごくまともな吸血鬼アニメとして物語が進んでいくんです。終盤はシリアスなシーンも多いですし。
したがってこの作品は「設定と第1話がかなりダイナミックコードっぽいが、2話以降は普通のアニメ」といった感じになります。
ただこのアニメ自体はよくできていて、各話ごとにちゃんとキャラを掘り下げていきますしギャグパートもしっかり面白いです。もちろんひどい作画崩壊とも無縁、低予算感は皆無でした。
はじめは難解そうに思った設定も意外とシンプルで、登場人物の行動の意図も(ダイナミックコードと違って)ハッキリと分かります。たまに遭遇する終盤の訳が分からない謎展開なんてのもありません。
しかしFary蘭丸のような分かりやすく突き抜けた要素というのに関しては少々大人しいです。
なのでかっこいいキャラ目当てで見られる女性ならともかく、これを男性にイチから進めるにはちょっと弱い作品に思います。ただヴーヴ・エリザベスくんは可愛かったです。
- 面白さ: 3.5
- ダイナミックな雰囲気: 3.5
- なんだよこれ…: 1.5(計算90%,天然10%)
- 芸能人みたいにイケメンだぁ:5
- おっほ^~: 1.5
- 総合おすすめ度: 2.5
4.SK∞ エスケーエイト
このアニメの舞台は沖縄、「ビーフ」と呼ばれるスケートボードの競技をたしなむ男子たちの物語です。
ただしこの競技は老若男女が楽しむさわやかなスポーツなどではありません、夜の廃鉱山で行われる攻撃妨害なんでもありのレースバトルです。 ※下の画像は競技中、爆竹のようなものを投げ込まれたシーン
はたから見ると明らかに危険、現実ならば真っ先に規制が入るであろう競技ですが、エスケーエイトの世界では参加者・観戦者の皆が普通に楽しみ熱狂します。要するに「設定・世界観は狂っているが、登場人物はいたって真面目」系のアニメですね。
ただしこの作品にはダイナミックコードのようなおかしな演出・不可解な会話・原理の分からない行動なんてのとは無縁です。なのでダイコーとはまったく別モノのアニメなのだと、第1話から大体察しがつきます。
ただその得体が知れない競技の性質上、試合の最中はぼくたちが予測不可能な展開・発言などがちょいちょい挟まれます。
おかげで「次に一体どんな展開が待ち受けているんだろう?」というワクワク感は、まさにダイナミックコードを見ている時と通じるものがあったように思います。それに登場人物も同じくらい個性豊かです。
特に愛抱夢(アダム)というラスボス的立ち位置のキャラ↓が目立ちはじめてから、この作品はより斜め上にレベルアップしていきました。とにかくぶっ飛んでいるキャラです。
エスケーエイトの長所
エスケーエイトの長所ですが、まず作画レベルが高い点です、特にスケボー中の疾走感はよく表現されていると思います。静止画だとちょっと伝わりづらいですが…
音響もかなりこだわっているおかげか一番最初のスケボー勝負から迫力満点、ここで一気に引き込まれる人も多いのではないでしょうか。
また、このアニメは「登場人物の悲しい過去」「挫折からのすれちがい」等の暗い要素がある程度存在します。このあたりが超絶激甘世界のダイナミックコードとは違う点です。
しかしそのシリアスパートもとってつけたような感じもまったくありませんし、ムダにズルズル引きずるようなこともないです。ギャグアニメとして見てはいましたが、このシリアスパートも物語として大いに楽しめた部分でした。
登場人物がまっとうに努力し、成長する。一見かなりのネタアニメですが、熱血スポ根アニメ・青春アニメとしても高いレベルにあると思います。
なのでエスケーエイトは「ダイナミックコードには程遠いが、ネタ要素高めなスポーツアニメとして単純におすすめできる」作品でした。
- 面白さ: 5
- ダイナミックな雰囲気: 2
- なんだよこれ…: 4 (計算90%,天然10%)
- 芸能人みたいにイケメンだぁ:5
- おっほ^~: 2.5
- 総合おすすめ度: 5
5.『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rhyme Anima
この作品は第三次世界大戦後の武力が根絶された世界を描いており、争い事はすべて「ヒプノシスマイク」という特殊なマイクにより解決されます。
その世界で『「イケブクロ・ヨコハマ・シブヤ・シンジュク」の各代表のMCグループがラップバトルをし、勝った地区が決められた分の領土を相手から獲得できる』という設定です。
各地区の代表は3人1組のグループで、それが4地区ですから主要人物は12人。この「主要キャラはアーティスト4組で、そのグループ同士での対決がメインテーマ」という部分からすでにダイナミックな予感がした覚えがあります。
まずこのアニメヒプノシスマイクですが、方向性はエスケーエイトと同じ「設定・世界観は狂っているが、登場人物はいたって真面目」系のアニメです。
ただしこちらはシリアス成分が少なめで、そのぶんネタ要素が盛りに盛られまくっています。第1話だけでもそれがかなり色濃く出ていて、
- 街頭モニターでいきなりおかしな世界観の解説が入る
- 全体的に治安が悪い、チンピラ・犯罪者が当たり前のように出てくる
- 「違法マイク」という訳の分からないアイテム
- ラップバトル中の背景で謎のド派手な演出が繰り広げられ、最後に爆発する
- 大御所なはずのCV:速水奨のキャラが普通にラップしてる
このアニメをどう楽しむべきなのか、その方向性を第1話でこれでもかというほど的確に示してきます。
またあらすじでは「ラップバトルの勝者が相手の陣地を獲得する」とありますが、この直接対決は本編の終盤までおこなわれません。
それまではおおよそ各話で「前半まず1つのチームにスポットライトが当てられ、なんやかんやありモブの悪党をラップで成敗→後半でまた別のチームにスポットライトが当てられ、モブの悪党をラップで成敗」というのが基本の流れになっており、あまり頭を使うことなく見る事ができます。
それにこの方式だと多数の登場人物がいっぺんに絡むことが少ないため、キャラもちょっとずつ覚えていくことが可能でした。登場人物は多いですが、最低限キャラの区別はつくようになると思います。
ヒプノシスマイクはかなりギャグアニメ寄り
天然で狂っているダイナミックコードとは違いヒプマイは計算された狂気がほとんどですが、そのぶんネタの密度は全体的に高いです。
いわゆるコッテコテのギャグパートというのが少なかったダイコーに対し、ヒプマイはとにかくネタ要素を全面に押し出してきます。ギャグの物量を多めにすることにより、ダイナミック要素を期待して見始めたファンも結果的に楽しく見られるという出来になっていました。
そしてヒプマイはネタ展開だけでなくたまに挟まれる人情劇や、終盤の怒涛のラップバトルによる盛り上がりもしっかり楽しめます。終盤のメインMCグループ同士でのラップバトルは見ていて結構燃えました。
ダイコーの人情劇に相当するなん病幼女エピソードなんか、展開が分かりづらすぎて泣くどころじゃなかったですし……
また、流石にラップがメインの作品なだけあって、歌詞の見事な出来に感心させられることが多かったです。ただラップを作るだけでなく、そのキャラの個性に合った歌詞をつける必要がありますからね。全体的によく作り込まれているのを強く実感できる作品でした。
- 面白さ: 5
- ダイナミックな雰囲気: 3
- なんだよこれ…: 4.5 (計算80,天然20)
- 芸能人みたいにイケメンだぁ:5
- おっほ^~: 3
- 総合おすすめ度: 5
6.ARP Backstage Pass
このアニメの舞台はアーティスト養成校のISM横浜校で、主要人物の4人はそこの理事長に「ARP」の一員としてスカウトされます。
このARPとは世界に通用するダンスボーカル集団のことで、立ち位置としてはアイドルとスターの中間といった感じでしょうか。ただし4人1組のユニットではなく、たいていは各自ソロもしくはデュオでのパフォーマンスがメインです。
このARPのメンバー同士がお互い競い合ったり、助け合ったりしながら一流のパフォーマーとして成長していく。基本的にはアイドルアニメと同じような楽しみ方ができる作品です。
……ところが、このアニメは決して無難な作りにはなっておらず、また予算も少ないのかあまり作画も良くはありません。極めつけは要所要所になんだかダイナミック臭がします。
ダイナミックな雰囲気だけなら他に類を見ない
このアニメの第1話はダイナミックコードほどのインパクトは当然ありませんが、なんだか全体的にダイナミック臭がします。
- とにかく会話が少ない
- 場面転換が多い、加えて歌&ダンスのライブシーンもよく挟まれる(全部で3回)
- ところどころ違和感のある背景・モブキャラ
- ダイコー同様、登場人物が物思いにふけるシーンや突発的な行動が目立つ
- ダイナミックピアノほどではないがバイオリンがややくどい
まずこの第1話ですが、「自分たちがアニメ化されたことに関して、メインの4人がインタビューを受けている」といった場面がアニメで表現されています。 ※元々4人は今で言うところのVTuber的存在
なので1話の段階で「インタビューを受けている場面」「デビュー前のシーン」「デビュー後のライブシーン」等が混在しており、初見の場合はイマイチ流れがつかみづらいです。
それでも第2話以降はインタビューのシーンがなくなるので、なんとか時系列の心配はなくなります。
しかし独特の空気感や違和感のある作画、登場人物の突発的な謎行動などは終始一貫して続くため、全体に漂うダイナミックな雰囲気は最後まで残り続けていました。
そしてそのダイナミックコードっぽい空気感は皆感じているせいか、ニコニコ動画のコメントでは明らかになん民とおぼしきコメントが多数。わずかでもダイナミックコードを想起させるシーンをなん民は見逃しません。
原作ネキ(元からのARPファン)が少々気の毒に感じるこの状況、経緯は違えどダイナミックコードと少し似ているかもしれません。
ただ原作ファンの期待度からの落差がダイコーほどではないおかげか、原作ネキのポジティブなコメントも散見される気がします。ダイナミックコードではかなり希少な事象ですね。
ARP最大の弱点
ARPにおいてもったいないところが、3Dモデル同士で行われる振り返り&次回予告トークです。
このパートはおよそ3分前後、ED終了後に毎回流れます。この部分はARPにハマったあとなら楽しく見られるんですが、ダイナミックを期待して見た場合一気に現実に引き戻される感がありました。
しかしここのトークでの発言が本編でネタにされることも多々あり、結果的には間違いなく必要な部分と言えます。
ただ欲を言えばここのパートは別動画でアップロードし、その分本編を長く見たかったというのが本音です。本編が長くなるとその分、たくさん尺も稼ぐ必要が出てきますからね。
実は意外と悪くないストーリー・ギャグ
はじめはジェネリックダイナミックコードとして楽しんでいたこのアニメですが、見ているうちに「あれ、このアニメ意外と悪くないんじゃ……?」という感想を持つようになりました。
- 登場人物の掘り下げが丁寧で、早々にキャラをつかむことができる
- 笑いどころの分かりやすいギャグシーン
- シリアスなエピソードも毎回しっかり消化、1話見終わるごとの満足度が高い
ダイコーアニメの場合は4人バンドが4組、総勢16人もいます。おかげで明らかに扱いきれていなかったキャラも少なくないです。
特にシコベ、偽ドヤムあたりは名言をちょろっと生み出した程度で終わってしまいました。実質レバフェの4人がメインの主役みたいな感じになっています。
しかしARPは最初からメインキャラが4人だけなので、ひとりひとりの掘り下げエピソードも豊富に挟まれました。それらのキャラ同士も初対面から始まりますが(※バンドを組んでいた2人を除く)、少しずつ仲良くなっていく過程もしっかりと追う事ができます。
なので割りと早い段階で登場人物全員の人となりは掴むことができました。もちろんダイコーみたいに少ない出番で存在感を出しまくってくるパターンもそれはそれで面白いんですけどね。
また、ARPは脚本も悪くないです。「各話Aパートで登場人物が壁にぶち当たる」→「中盤~終了までにじっくり解決」→「大団円の空気のままライブシーン」という王道の流れがしっかり確立されており、たいていは満足感の高いままEDを迎えることができます。
そしてギャグシーンがしっかり面白いのも高ポイントです。個人的にはシンジの世間知らず関連のシーンがお気に入りでした、ネタの密度も全体的に濃いほうだと思います。
それらに加え、ニコニコ動画では目の付け所が良い意味でおかしいなん民のコメントも多数見受けられました。ライブシーンの空耳コメントや、ダイナミック本編に関連付けたネタコメントも一緒に楽しめるのは相当に心強いです。
ちなみに、作画レベルはずっと低いままなのでご安心(?)を。おかしなモブや背景を探す楽しみなんかはダイナミックコードと同じパターンですね。
それと楽曲はダイコーよりハマる割合が高かったです。ARPのほうにもレオンというキャラがおりそちらは演技がだいぶ怪しいんですが、歌のほうはピカイチでした。
まとめると、ARPは「ダイナミックな雰囲気だけなら他の追随を許さないが、内容もわりと頑張っている」作品でした。なん民以外が見たら秒でこき下ろされそうなアニメではありますが、ダイナミックコード好きの方ならば見る価値は十分すぎるほどあると思います。
- 面白さ: 3.5
- ダイナミックな雰囲気: 5
- なんだよこれ…: 4 (計算20%,天然80%)
- 芸能人みたいにイケメンだぁ…:2.5
- おっほ^~: 2
- 総合おすすめ度: 5+
総評
・フットサルボーイズ!!!!!
全体的に展開が平坦で、盛り上がりに欠けるように感じる。肝心のネタ要素も少ないのでおすすめはできない。ただし顔の良いキャラは多い。
・Fairy蘭丸
やや胸糞展開が気になるも、必殺仕事人モノとしてしっかり作られている作品。ネタ全開で笑いどころも外していないが、濃すぎる演出において好き嫌いは生じるかも。
・ヴィジュアルプリズン
第1話にかなりダイナミックを感じるも、2話以降は普通寄りの吸血鬼バンドアニメ。一見すると設定は複雑っぽいが、理解に難しい展開もなく見られる。なん民としておすすめはできないが、しんみりとした展開が好きなら見て良しな作品。
・エスケーエイト
基本的には出来の良いスケボーアニメ。主人公らの成長もしっかり追う事ができて面白い。しかしたまに挟まれる予測不能な展開、個性的なキャラが楽しいアニメ。ダイナミック要素はかなり薄いが、単純におすすめしたい作品。
・ヒプノシスマイク
ひとつのネタアニメとして完成度が高い作品。世界観も展開も明らかに狂っているが、それらが作中でさりげなく描写されている点が少しダイナミックを彷彿とさせる。ネタ要素以外もしっかり作り込まれているので強くおすすめできる。
・ARP
現時点で最もダイナミックコードに近い作品か。作画が壊滅的で展開も冗長、そして何より全体的な空気感に強いダイナミックを感じる。しかし脚本の完成度は案外悪くないので、序盤を乗り切れば最後まで退屈せずに見られる。なん民へ最大限おすすめしたいアニメ。
以上、ダイナミックを期待して見始めたアニメの感想をお送りしました。白状してしまうと、この記事はARPを宣伝するために作ったと言っても過言ではないかもしれません。
それと今後もダイナミックを感じるアニメに遭遇していくと思うので、その時はまた作品ごとの感想をここに追記していきたいと思います。過去の作品で気になっているやつもありますしね、トライナイツあたりとか。
それといずれダイナミックコードの真骨頂である「クオリティが低すぎて逆に面白いアニメ」のまとめ記事もアップしたいと思っています。そちらが出た時は是非ともよろしくお願いします!
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